Nature ハイライト
幹細胞:ストレスは毛包幹細胞ニッチを介して発毛を阻害する
Nature 592, 7854
齧歯類とヒトにおける証拠から、ストレスが発毛に影響を及ぼす可能性が示唆されている。Y Hsuたちは今回マウスで、ストレスが、ストレスホルモンであるコルチコステロンの副腎からの放出を介して、発毛を制限することを示している。コルチコステロンは発毛に必要な毛包幹細胞(HFSC)の活性化を阻害することが分かった。コルチコステロンのHFSC活性化の阻害は間接的であり、HFSC活性化を誘発する分泌因子Gas6のHFSCニッチでの発現を抑制することによる。以上より、この研究は、ストレスが組織の恒常性に及ぼす影響についての新たな手掛かりとなる。
2021年4月15日号の Nature ハイライト
統計力学:アクティブマターにおける非相反性の重要性
材料科学:トポロジーを変えるポリマーネットワークのファスナー
火山学:カルデラ崩壊のモデル化
環境科学:生物多様性と食料と炭素のための海洋保護
進化学:ヒトとチンパンジーのハイブリッド細胞を用いて大脳皮質の進化を探る
幹細胞:ストレスは毛包幹細胞ニッチを介して発毛を阻害する
植物科学:受精を確実に成功させる
コロナウイルス:南アフリカでのSARS-CoV-2変異株のゲノム疫学
免疫学:NASH誘発性肝細胞がんにおけるCD8 T細胞の腫瘍を促進する役割
構造生物学:セロトニンのさまざまな作用の調節機構