Nature ハイライト
惑星科学:若いスーパージュピターの大気に濃縮した13CO
Nature 595, 7867
同位体比は、さまざまな物理的過程を明らかにすることができる。太陽系内の12CO/13COの比は、太陽系内では約89、近傍の星間物質では約68だが、銀河系全体ではかなりのばらつきがある。今回Y Zhangたちは、降着を受けている若い巨大惑星TYC 8998-760-1 bにおいて13COの存在度を測定し、12CO/13COの比が約31であることを見いだしている。このスーパージュピターは親星から約160天文単位離れた位置にあり、COが凍結する距離よりはるかに遠いことから、この惑星に堆積した氷では、分別過程を経て13COに富むようになったと示唆された。
2021年7月15日号の Nature ハイライト
惑星科学:若いスーパージュピターの大気に濃縮した13CO
ナノスケールデバイス:量子誤り訂正の第一歩
気候科学:危機に瀕するアマゾン川流域の炭素シンク
生物地球化学:炭素循環とケイ素循環の変遷
進化学:堆積物中の古代DNAから得られた、デニソワ洞窟のヒト族と動物相に関する知見
神経筋疾患:先天性筋無力症の新たな治療法
微生物学:マイクロバイオームの大規模メタボロミクス
コロナウイルス:SARS-CoV-2に対する長期生存骨髄形質細胞
コロナウイルス:ワクチン接種により、SARS-CoV-2感染で誘導された抗体は増強される
がん:臨床的な尿路上皮がんのctDNAプロファイリング
生化学:神経伝達物質がその受容体を介してシグナルを送る仕組み