Nature ハイライト
気候科学:危機に瀕するアマゾン川流域の炭素シンク
Nature 595, 7867
森林伐採と気候変動によって、アマゾン川流域の炭素シンクが縮小すると考えられている。今回L Gattiたちは、ブラジルにおける2010〜2018年の大気中の二酸化炭素濃度と一酸化炭素濃度の航空機による観測の結果について報告している。炭素排出量は、アマゾン川流域東部で西部より多いことが見いだされ、特にアマゾン川流域南東部が大気への正味の炭素排出源となっていることが分かった。著者たちは、東部の炭素排出量の増加は、乾季の激化と森林伐採の増加によって生態系ストレスが大きくなり火災の発生の増加が促進されていることで説明できると示唆している。
2021年7月15日号の Nature ハイライト
惑星科学:若いスーパージュピターの大気に濃縮した13CO
ナノスケールデバイス:量子誤り訂正の第一歩
気候科学:危機に瀕するアマゾン川流域の炭素シンク
生物地球化学:炭素循環とケイ素循環の変遷
進化学:堆積物中の古代DNAから得られた、デニソワ洞窟のヒト族と動物相に関する知見
神経筋疾患:先天性筋無力症の新たな治療法
微生物学:マイクロバイオームの大規模メタボロミクス
コロナウイルス:SARS-CoV-2に対する長期生存骨髄形質細胞
コロナウイルス:ワクチン接種により、SARS-CoV-2感染で誘導された抗体は増強される
がん:臨床的な尿路上皮がんのctDNAプロファイリング
生化学:神経伝達物質がその受容体を介してシグナルを送る仕組み