Nature ハイライト
Cover Story:卵巣の老化:生殖寿命を駆動する遺伝的特徴
Nature 596, 7872
女性の生殖寿命にはかなりのばらつきがあり、そうした寿命を迎えるタイミングは妊孕性と健康な老化に影響を及ぼす。多くの女性は40〜60歳で閉経を迎え、自然妊孕性はその5~10年前から低下する。今回、大規模な国際研究チームが、この過程の背後にある遺伝的特徴に光を当てている。著者たちは、20万2323人の女性の遺伝学的データを分析し、閉経のタイミングに関連する290の遺伝的決定因子を特定した。マウスでこうした遺伝子の2つ(Chek1とChek2)を操作した結果、それらが妊孕性と生殖寿命に直接影響を及ぼすことが見いだされた。著者たちは、この結果から、妊孕性の延長や疾患予防のための治療手段が得られる可能性があると期待している。
2021年8月19日号の Nature ハイライト
原子物理学:二次元に拡張された超固体
材料科学:正二十面体準結晶を設計する
材料科学:過渡的にゴム状になる高分子ガラス表面
気候科学:CO2の一時的な大気貯留の価格付けによる正味のカーボンネガティブ経済の促進
生態学:ハナバチの死亡率に対する複数のストレッサーの相乗的影響
ウィメンズ・ヘルス:子宮平滑筋腫に関連するH2A.Zローディングの減少
コロナウイルス:BNT162b2ワクチンの初回および追加免疫接種に対する免疫応答についてのシステムレベルの解析
コロナウイルス:SARS-CoV-2ワクチンBNT162b2接種後に生じる免疫応答の年齢に応じた違い
コロナウイルス:Ad26.COV2.SワクチンはSARS-CoV-2の懸念される変異株であるベータ株に対して防御を誘導する
分子生物学:BRCA1–BARD1のヌクレオソームへの結合