Nature ハイライト

Cover Story:卵巣の老化:生殖寿命を駆動する遺伝的特徴

Nature 596, 7872

女性の生殖寿命にはかなりのばらつきがあり、そうした寿命を迎えるタイミングは妊孕性と健康な老化に影響を及ぼす。多くの女性は40〜60歳で閉経を迎え、自然妊孕性はその5~10年前から低下する。今回、大規模な国際研究チームが、この過程の背後にある遺伝的特徴に光を当てている。著者たちは、20万2323人の女性の遺伝学的データを分析し、閉経のタイミングに関連する290の遺伝的決定因子を特定した。マウスでこうした遺伝子の2つ(Chek1とChek2)を操作した結果、それらが妊孕性と生殖寿命に直接影響を及ぼすことが見いだされた。著者たちは、この結果から、妊孕性の延長や疾患予防のための治療手段が得られる可能性があると期待している。

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