Nature ハイライト
生態学:気候に対する植物の生産力の応答
Nature 512, 7512
純一次生産は気温や降水量の影響を受けるが、これは植物の代謝に対する直接的影響なのだろうか、それとも生育期の長さや植物バイオマスの変化による生態学上の間接的影響なのだろうか。今回S Michaletzたちは、気候の直接的影響と間接的影響の相対的な重要性を調べるための代謝スケーリング理論を展開し、そのモデルを植物の生産力に関する全球的データセットに適用することで、生産力への気候の影響は間接的影響によって説明されると結論している。局地的な規模では、気温と利用可能な水の量が植物の生理および生態系の代謝の重要な駆動力であるが、全球的な規模では、気候は純一次生産に対し、植物の年齢および植分バイオマスを介して間接的に影響を与えており、その大部分は植物の最大サイズによって駆動されている。
2014年8月7日号の Nature ハイライト
生態学:気候に対する植物の生産力の応答
進化:歯の発生から進化をたどる
構造生物学:サリドマイドの二通りの作用機構
宇宙:Iax型超新星の前駆天体
量子物理学:力を得つつある量子シミュレーション
免疫:インフラマソームに関係する関節リウマチモデル
医学:HIV1リザーバーは早期に形成される
がん:大腸がんのトランスクリプトームの特徴
分子生物学:胚発生におけるエンハンサー活性