Nature ハイライト
免疫:インフラマソームに関係する関節リウマチモデル
Nature 512, 7512
インフラマソームは多数のタンパク質から構成される複合体で、いくつかのインターロイキンの産生を介して自然免疫に関わっている。ヒトのNLRP3インフラマソームにおける変異は、これまでに関節リウマチに関連付けられている。だが、この関連についてのさらなる研究は、適切なマウスモデルが存在しないことで進んでいない。今回、リウマチ感受性遺伝子であるA20の骨髄特異的欠失によって誘導される炎症性関節炎のマウスモデルで見られる病変が、NLRP3インフラマソームとインターロイキン1シグナル伝達軸に非常に大きく依存していることが示された。従って、A20myel-KOマウスは、関節リウマチの病理におけるインフラマソームの役割の研究、またインフラマソームやそれと関連する細胞経路を標的とする治療法の検討のための実験モデルになる。
2014年8月7日号の Nature ハイライト
生態学:気候に対する植物の生産力の応答
進化:歯の発生から進化をたどる
構造生物学:サリドマイドの二通りの作用機構
宇宙:Iax型超新星の前駆天体
量子物理学:力を得つつある量子シミュレーション
免疫:インフラマソームに関係する関節リウマチモデル
医学:HIV1リザーバーは早期に形成される
がん:大腸がんのトランスクリプトームの特徴
分子生物学:胚発生におけるエンハンサー活性