Nature ハイライト
構造生物学:VI型分泌系の構造
Nature 523, 7562
細菌のVI型分泌系(T6SS)は、さまざまな毒性エフェクター分子を攻撃対象となる細菌細胞や真核生物細胞に送り込むのに関わっている。T6SSは収縮可能な鞘からなり、これが標的細胞に針状の構造を押し込む。この複合体は、T6SSを生成する細胞の外膜に膜コア複合体によって安定に繋留されている。今回R Fronzesたちは、この複合体がTssJ、TssMとTssLという3つのタンパク質が順番に付加されて組み立てられることを明らかにした。また、完全に組み立てられた複合体の11.6 Å分解能での構造が、ネガティブ染色法を用いた電子顕微鏡観察によって決定された。
2015年7月30日号の Nature ハイライト
地球化学:火山噴火と気候のつながりの再較正
微生物学:微生物バイオフィルム内の持ちつ持たれつの関係
構造生物学:VI型分泌系の構造
構造生物学:アレスチンのGPCRへの結合
量子物理学:バルク固体における高次高調波放射
高分子化学:高温誘電体としてのポリマーナノ複合材料
古生物学:カメの進化の複雑さ
幹細胞:幹細胞のバランスを維持する
植物育種:温暖化する世界のためのイネ品種
視覚障害:ラノステロールで白内障形成を妨げる