Nature ハイライト
発生生物学:細胞は多能性を止めて成長する
Nature 552, 7684
哺乳類の発生過程では、胚の多能性幹細胞は着床時に内腔のある上皮を形成する。今回M Zernicka-Goetzたちは、マウスの胚性幹細胞(ESC)から作製されたスフェロイドでは、内腔形成につながる事象を引き起こすには、細胞は、制限のないナイーブ型多能性状態から脱出しなければならないことを示している。転写因子Oct4が、この脱出と、内腔形成に関与するタンパク質をコードする遺伝子群の発現を促す。また、これらの事象がヒト胚性幹細胞由来のスフェロイドでも保存されていることも分かった。
2017年12月14日号の Nature ハイライト
創薬:アルコール依存症治療薬のがんへの転用
構造生物学:TRPMチャネルの構造を見る
宇宙物理学:星成長をつかさどる磁気ゲート
生体エネルギー学:デンキウナギの電源を模倣する
材料科学:細胞の接着点に力を加える
地球科学:噴火様式の変化
発生生物学:細胞は多能性を止めて成長する
血管生物学:糖尿病性網膜症を救済する
免疫学:Runx3によるT細胞常在性の調節
加齢:Pol III阻害が寿命を延ばす