Nature ハイライト
分光法:近接場光学による原子レベルの分解能
Nature 568, 7750
化学的性質も細胞機能も同じように、構造変化に基づいている。そうした構造変化を駆動する分子の内部振動を直接可視化するには、これまでにない分解能の分光法が必要である。この分解能は、探針増強ラマン分光顕微鏡法によって実現されると見込まれており、この手法を用いてサブ分子分解能で個々の分子が画像化され、分子振動の直接可視化が実現に近づいている。今回J Leeたちは、極低温超高真空環境において精密制御可能な接合部を用いて探針増強ラマン分光顕微鏡観察を行い、単一分子内の基準振動の画像を初めて記録し、振動によって駆動される電荷や電流に起因する分子内分極をマッピングしている。
2019年4月4日号の Nature ハイライト
微生物遺伝学:腸内細菌ゲノム中の小さな違いが表現型に大きな影響を及ぼす
量子物理学:フェルミオンが媒介する力
ナノスケール材料:二次元半導体とのファンデルワールス接触
量子力学:量子移動時間
分光法:近接場光学による原子レベルの分解能
生物多様性:キリマンジャロ山における生物多様性と生態系機能
神経科学:塩欲求のバランスを取る
神経科学:渇きは腸管からの液体オスモル濃度信号によって調節される
生態学:サンゴと広く共生しているアピコンプレクサは進化の過渡期にある
構造生物学:明らかになったアミノ酸輸送体LAT1の構造