Nature ハイライト

神経科学:塩欲求のバランスを取る

Nature 568, 7750

哺乳類は、循環血液中のナトリウム濃度が下がると、塩を渇望する。しかし、口腔内でナトリウムを感知すると、塩摂取欲求はたちまち低下する。これらの信号は、おそらく化学感覚と思われるが、その調節の神経基盤はまだ分かっていない。今回、岡勇輝(米国カリフォルニア工科大学)たちは、塩味とナトリウムの欠乏に関する情報を統合して、ナトリウム摂取行動を両方向性に駆動する神経回路を明らかにしている。これらの回路には前青斑核が含まれており、これらのニューロンを駆動するのは、ナトリウムの知覚であって摂取ではないことも分かった。

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