Nature ハイライト
神経科学:塩欲求のバランスを取る
Nature 568, 7750
哺乳類は、循環血液中のナトリウム濃度が下がると、塩を渇望する。しかし、口腔内でナトリウムを感知すると、塩摂取欲求はたちまち低下する。これらの信号は、おそらく化学感覚と思われるが、その調節の神経基盤はまだ分かっていない。今回、岡勇輝(米国カリフォルニア工科大学)たちは、塩味とナトリウムの欠乏に関する情報を統合して、ナトリウム摂取行動を両方向性に駆動する神経回路を明らかにしている。これらの回路には前青斑核が含まれており、これらのニューロンを駆動するのは、ナトリウムの知覚であって摂取ではないことも分かった。
2019年4月4日号の Nature ハイライト
微生物遺伝学:腸内細菌ゲノム中の小さな違いが表現型に大きな影響を及ぼす
量子物理学:フェルミオンが媒介する力
ナノスケール材料:二次元半導体とのファンデルワールス接触
量子力学:量子移動時間
分光法:近接場光学による原子レベルの分解能
生物多様性:キリマンジャロ山における生物多様性と生態系機能
神経科学:塩欲求のバランスを取る
神経科学:渇きは腸管からの液体オスモル濃度信号によって調節される
生態学:サンゴと広く共生しているアピコンプレクサは進化の過渡期にある
構造生物学:明らかになったアミノ酸輸送体LAT1の構造