Nature ハイライト
生物多様性:キリマンジャロ山における生物多様性と生態系機能
Nature 568, 7750
M Petersたちは今回、アフリカ最大の山であるタンザニアのキリマンジャロ山において、気候と土地利用が生物多様性および多様な生態系機能に及ぼす相互作用的な影響について調べた。キリマンジャロ山には、標高の勾配に沿って、低地サバンナから山地森林帯、高山生態系まで、熱帯アフリカに見られる主要な自然生態系が複数存在する。著者たちは、生物多様性、生態系機能、生態系の多機能性に見られるパターンが、気候と土地利用強度との相互作用的な影響を含めた統計モデルで最もよく説明できることを見いだしている。今回のデータは、生態系機能の土地利用強度への応答が気候に強く依存しており、乾燥した低地帯および寒冷な山地帯ではより激しい生態系機能変化が生じることを示唆している。
2019年4月4日号の Nature ハイライト
微生物遺伝学:腸内細菌ゲノム中の小さな違いが表現型に大きな影響を及ぼす
量子物理学:フェルミオンが媒介する力
ナノスケール材料:二次元半導体とのファンデルワールス接触
量子力学:量子移動時間
分光法:近接場光学による原子レベルの分解能
生物多様性:キリマンジャロ山における生物多様性と生態系機能
神経科学:塩欲求のバランスを取る
神経科学:渇きは腸管からの液体オスモル濃度信号によって調節される
生態学:サンゴと広く共生しているアピコンプレクサは進化の過渡期にある
構造生物学:明らかになったアミノ酸輸送体LAT1の構造