Volume 487 Number 7405

Editorials

米最高裁が医療保険制度および少年犯罪について示した2つの判断は、科学研究に大きな意味を持つだろう。

p.5

doi: 10.1038/487005a

英政府の科学顧問にウェルカムトラスト理事長が指名されたことは、英国の科学界にとっての朗報だ。

p.5

doi: 10.1038/487005b

印刷機が世界を変えたように、三次元(3D)印刷技術も世界を変えるかもしれない。

Print preview p.6

doi: 10.1038/487006a

News

米オバマ政権の医療保険改革法は合憲との判断がなされたが、医療機関にはコストへの心配も。

p.13

doi: 10.1038/487013a

パーム油(アブラヤシ油)ビジネスの急成長が、森林破壊を悪化させると懸念が。

p.14

doi: 10.1038/487014a

レーザーを利用した安価なウラン濃縮技術の実用化で、核拡散が進むおそれが。

p.16

doi: 10.1038/487016a

アフリカの研究者たちが、ケニア中央医学研究所の勤務環境に差別があると訴訟を。

p.17

doi: 10.1038/487017a

Q & A:心理学分野の不正行為について、ペンシルベニア大学の社会心理学者Uri Simonsohn氏に聞く。

p.18

doi: 10.1038/487018a

トルコが、学問や表現の自由に対し、厳しい締め付けを。

p.19

doi: 10.1038/487019a

英国が次の首席科学顧問に、ウェルカムトラストのウォルポート氏を。

p.20

doi: 10.1038/487020a

News Features

技術:印刷革命

The print revolution p.22

三次元印刷によって、科学研究に新たな奥行きのある世界が開けつつある。

doi: 10.1038/487022a

神経科学:脳のロック解除

Unlocking the brain p.24

神経回路の大半は子供のときに固定されるが、それを解き放つ方法がわかればさまざまな脳疾患の治療につながるのではないかと、期待が高まっている。

doi: 10.1038/487024a

News & Views

古人類学:ヒト祖先のディナーのメニュー

p.42

南アフリカの新規な遺跡から出土した化石は、現在の霊長類の大半が食べているのと同じように、ヒトの祖先が果物や木の葉を食べていたことを明らかにしている。この知見は、現存する類人猿の祖先からヒト系統がどういう訳で、どのようにして分岐したのかという問題についてのさまざまな考え方に異論を唱えるものだ。

doi: 10.1038/487042a

幹細胞:時々起こる特権状態

p.43

胚性幹細胞は、胎盤の細胞も含めて、その動物の1個体が持つすべての種類の細胞を生成できる一過的状態に、定期的に入ったり出たりするらしい。

doi: 10.1038/487043a

天文学:さっさといなくなった温かい塵

p.45

太陽に似た星からの赤外線放出の迅速な減少は、急激に起こった事象によって、細かな塵でできた星周円盤がきれいになくなったことを示している可能性がある。こうした塵は惑星を形成する材料となる。

doi: 10.1038/487045a

生態学:まれであることの重要性

p.46

希少種の生態系への寄与を明らかにすることは、生物多様性の消失の影響を予測するうえで重要である。このような種は、近縁のありふれた種とは、生態学的に大きく異なっていることがあるようだが、それは一部の場合だけである。

doi: 10.1038/487046a

微生物学:脂肪と胆汁と腸の微生物

p.47

欧米型の食事は炎症性大腸炎の急速な増加の一因となっているのかもしれない。新しい研究によって、食物中の脂肪が胆汁の組成を変化させ、炎症を引き起こす傾向のある腸内細菌の増殖を促す可能性が示唆された。

doi: 10.1038/487047a

有機化学:つなぎひもの端で起こる反応

p.48

1,3-ジケトン類として知られる分子の化学的挙動を逆転させるめざましい反応は、有用となりそうな一連の天然化合物を作製するのに使えそうな新戦略となる。

doi: 10.1038/nature11381

Articles

脳:到達運動の際の集団的神経活動動態

Neural population dynamics during reaching p.51

doi: 10.1038/nature11129

細胞:胚性幹細胞の分化能は内在性レトロウイルス活性に伴って変動する

Embryonic stem cell potency fluctuates with endogenous retrovirus activity p.57

doi: 10.1038/nature11244

免疫:再構築系におけるT細胞受容体活性化の生物物理学的機構

Biophysical mechanism of T-cell receptor triggering in a reconstituted system p.64

doi: 10.1038/nature11220

Letters

宇宙:赤方偏移20に位置する原子状水素に見られる最初の星の特徴

The signature of the first stars in atomic hydrogen at redshift 20 p.70

doi: 10.1038/nature11177

宇宙:温かいダストを持つ星周円盤の急激な消滅

Rapid disappearance of a warm, dusty circumstellar disk p.74

doi: 10.1038/nature11210

物性:ゲートで調整可能なグラフェンプラズモンの光ナノイメージング

Optical nano-imaging of gate-tunable graphene plasmons p.77

doi: 10.1038/nature11254

物性:赤外ナノイメージングによって明らかになったグラフェンプラズモンのゲート調節

Gate-tuning of graphene plasmons revealed by infrared nano-imaging p.82

doi: 10.1038/nature11253

化学:β-ジケトンの位置選択性とエナンチオ選択性が非常に高い直接アリル化

Direct and highly regioselective and enantioselective allylation of β-diketones p.86

doi: 10.1038/nature11189

古人類学:アウストラロピテクス・セディバの食生活

The diet of Australopithecus sediba p.90

doi: 10.1038/nature11185

進化:チョウのゲノムで明らかになった、種間での擬態適応遺伝子の無差別な交換

Butterfly genome reveals promiscuous exchange of mimicry adaptations among species p.94

doi: 10.1038/nature11041

神経:線虫C. elegansの介在ニューロンにおける区画化されたカルシウム動態は頭部運動をコード化する

Compartmentalized calcium dynamics in a C. elegans interneuron encode head movement p.99

doi: 10.1038/nature11081

医学:食餌中の脂肪によって誘導されるタウロコール酸はIl10−/−マウスにおける病原菌の増殖および大腸炎を促進する

Dietary-fat-induced taurocholic acid promotes pathobiont expansion and colitis in Il10−/− mice p.104

doi: 10.1038/nature11225

医学:気道表面のpHの低下が、ブタ嚢胞性繊維症肺での細菌の殺滅を妨げる

Reduced airway surface pH impairs bacterial killing in the porcine cystic fibrosis lung p.109

doi: 10.1038/nature11130

細胞:SIRT7はH3K18脱アセチル化と発がん性形質転換の維持を関連付ける

SIRT7 links H3K18 deacetylation to maintenance of oncogenic transformation p.114

doi: 10.1038/nature11043

構造生物学:SbsBの構造と格子の再構成から明らかになった、Ca2+により引き起こされるS層集合

SbsB structure and lattice reconstruction unveil Ca2+ triggered S-layer assembly p.119

doi: 10.1038/nature11155

合成生物学:プログラム可能な単一細胞の哺乳類バイオコンピューター

Programmable single-cell mammalian biocomputers p.123

doi: 10.1038/nature11149

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