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医学:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる

Nature 487, 7405

乳脂肪は、硫酸還元細菌の腸管内濃度を高めることに関連して、高感受性マウスでの実験的大腸炎の発症率を増加させることが明らかになった。カロリー摂取量は同程度だが不飽和脂肪酸を多く含んだ食餌を摂取したマウスは、大腸炎発症から保護された。乳脂肪によって硫酸還元細菌が使う有機硫黄の利用可能性を上昇させる胆汁酸とタウリンの抱合が促進され、それが原因で炎症が発症する。この知見は、炎症性腸疾患などの複雑な免疫疾患に最近見られる増加傾向が、遺伝的に感受性の高いヒトで、食事などの環境の変化によってマイクロバイオームの変化が誘発されたことを反映しているとする説を裏付けている。

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