Nature ハイライト 化学:β-ジケトンの反応性に関する新しい考え 2012年7月5日 Nature 487, 7405 ケトンのエナンチオ選択的アリル化は、不斉反応設計において基本的な重要性を持つ問題であり、3級カルビノールを合成できる方法が非常に少ないことを考えればなおさらと言える。今回、位置選択的かつエナンチオ選択的にβ-ジケトンをアリル化する簡便な方法が報告された。この反応によって、複雑な官能基を持つエナンチオリッチな多数の3級カルビノールの合成が容易になると考えられる。またこの反応は、β-ジケトンの反応性に関して100年以上にわたって広く受け入れられてきた常識を覆すものでもある。 2012年7月5日号の Nature ハイライト 細胞:レトロウイルス様エレメントによってプライミングされる幹細胞 宇宙:宇宙で最初の星を追う 宇宙:形成途中の惑星たち 物性:電圧で制御するグラフェンプラズモニクス 化学:β-ジケトンの反応性に関する新しい考え 古人類学:森の果実を楽しんだアウストラロピテクス 医学:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる 細胞:サーチュインSIRT7は腫瘍進行にかかわっている 合成生物学:哺乳類の単一細胞によるバイオコンピューティング 目次へ戻る