Nature ハイライト 物性:電圧で制御するグラフェンプラズモニクス 2012年7月5日 Nature 487, 7405 表面プラズモン(金属表面に沿って伝搬する電磁波)を利用したプラズモンデバイスによって、サブ波長(光の波長以下)のスケールで光を制御し、誘導できる可能性が得られる。プラズモンの応用に関する有望なプラットフォームとして、原子の厚さの炭素層であるグラフェンが大いに関心を集めている。それは、グラフェンが赤外領域で光と強く相互作用でき、表面プラズモンを励起できるためである。今回、2つのグループが別々に、グラフェン中にプラズモンを直接生成し、近接場光学顕微鏡法で観察できることを報告している。さらに、プラズモンの波長と振幅は、ゲート電圧によって調整できる。これは、通信や情報処理などの用途に用いるオンチップグラフェンフォトニクスの開発にとって有望な能力である。 2012年7月5日号の Nature ハイライト 細胞:レトロウイルス様エレメントによってプライミングされる幹細胞 宇宙:宇宙で最初の星を追う 宇宙:形成途中の惑星たち 物性:電圧で制御するグラフェンプラズモニクス 化学:β-ジケトンの反応性に関する新しい考え 古人類学:森の果実を楽しんだアウストラロピテクス 医学:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる 細胞:サーチュインSIRT7は腫瘍進行にかかわっている 合成生物学:哺乳類の単一細胞によるバイオコンピューティング 目次へ戻る