Nature ハイライト Cover Story:核弾頭の世界:キューバミサイル危機から50年経った現時点における核の危険 2012年7月5日 Nature 487, 7405 最近公表された文書やテープから、1962年のキューバ・ミサイル危機当時、米国とソビエト連邦間では、当時実感されていた以上に核戦争が差し迫っていたことが明らかになった。CommentでD Gibsonは、世界を崩壊寸前まで追い込み、すんでの所で踏みとどまった当時の意思決定過程を検証している。現在、核兵器保有国は9か国だが、その数はさらに増え続けており、世界はキューバ危機の頃よりも危険になっている可能性すらある。S Saganは、冷戦関係にあった2つの超大国が危ういバランスを保って衝突を防いでいたという考えには一理あるものの、複数の核兵器保有国の間ではそのような安定性は達成され得ないと述べている。Saganは軍縮を必要不可欠なものと見なしており、価値ある中間目標として、核兵器備蓄量の削減という妥協案を出している。(Comment pp.27, 30) 2012年7月5日号の Nature ハイライト 細胞:レトロウイルス様エレメントによってプライミングされる幹細胞 宇宙:宇宙で最初の星を追う 宇宙:形成途中の惑星たち 物性:電圧で制御するグラフェンプラズモニクス 化学:β-ジケトンの反応性に関する新しい考え 古人類学:森の果実を楽しんだアウストラロピテクス 医学:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる 細胞:サーチュインSIRT7は腫瘍進行にかかわっている 合成生物学:哺乳類の単一細胞によるバイオコンピューティング 目次へ戻る