Nature ハイライト 合成生物学:哺乳類の単一細胞によるバイオコンピューティング 2012年7月5日 Nature 487, 7405 合成生物学が作り出す遺伝子回路はますます複雑なものになりつつあるが、その多くは微生物に由来するネットワークを用いている。M Fusseneggerたちはこうした方針を変え、さまざまな基本的論理ゲートの設計の基礎として、哺乳類の制御装置を使うことにした。遺伝子の転写あるいは翻訳を制御するためにDNAまたはRNAのいずれかと結合する調節タンパク質を組み合わせ、哺乳類細胞の機能を再プログラムした。こうした基本回路の「プラグ・アンド・プレー」式の組み合わせにより、さまざまな計算論理ゲート(NOT、AND、NAND、およびN-IMPLY)が構築された。これらは遺伝子や細胞を使う未来の治療法を精密かつロバストに制御する方法につながる道を開くかもしれない。 2012年7月5日号の Nature ハイライト 細胞:レトロウイルス様エレメントによってプライミングされる幹細胞 宇宙:宇宙で最初の星を追う 宇宙:形成途中の惑星たち 物性:電圧で制御するグラフェンプラズモニクス 化学:β-ジケトンの反応性に関する新しい考え 古人類学:森の果実を楽しんだアウストラロピテクス 医学:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる 細胞:サーチュインSIRT7は腫瘍進行にかかわっている 合成生物学:哺乳類の単一細胞によるバイオコンピューティング 目次へ戻る