Nature ハイライト
構造生物学:陽イオン–塩素イオン共輸送体の構造
Nature 572, 7770
陽イオン–塩素イオン共輸送体は、塩素イオンとカリウムイオンやナトリウムイオンが膜を通過する電気的に中性の共役移動を促進する。これはイオン恒常性の維持に重要である。こうした移動を行うことから、この輸送体は広範囲にわたる生理学的過程に関与していて、高血圧治療薬や利尿薬の標的となっている。M LiaoとL Fengたちは今回、Na–K–Cl共輸送体の構造を報告している。機能研究や計算機解析を加えた今回の結果から、イオンの結合や選択性、輸送機構の解明のための構造的枠組みが得られた。この構造は、疾患に関係する変異と治療に使われる阻害様式を理解するための出発点となる。
2019年8月22日号の Nature ハイライト
海洋保全:サメ類が漁業から避難できる空間は限られている
発生生物学:形態形成の波に乗る
微生物学:微生物がマウスのALSを調節する
免疫学:多発性硬化症の動物モデルにおける制御性CD8+ T細胞
構造生物学:陽イオン–塩素イオン共輸送体の構造
材料科学:厚い有機エレクトロニクスデバイス
工学:デジタルマイクロ流体工学
ソフトマテリアル:フレキシブルなポンプ
社会科学:富のわずかな不平等が役に立つ理由
分子生物学:ポリユビキチンシグナルの構造をマッピングする方法