Nature ハイライト
工学:デジタルマイクロ流体工学
Nature 572, 7770
電気信号を用いて基板上の液滴を操作できるデジタルマイクロ流体工学技術は、誘電体上のエレクトロウェッティングを用いており、印加電圧に応答して液滴が導電性基板に引き寄せられたり、導電性基板上で広がったりする。今回C Kimたちは、電気信号を用いて、液体による表面のウェッティングではなくディウェッティングを誘起する液滴操作を実証している。このシステムは、液体と表面の相互作用を直接制御するのではなく、表面ぬれ性を変化させる界面活性剤の付着と脱着によって動作する。この機構によってシステムが空気中で効果的に動作し、従来のシステムで性能低下の原因となることが多かった層の追加を行う必要がない。従って、今回の研究は、幅広く応用できる単純で確実なマイクロ流体工学プラットフォームをもたらす見込みがある。
2019年8月22日号の Nature ハイライト
海洋保全:サメ類が漁業から避難できる空間は限られている
発生生物学:形態形成の波に乗る
微生物学:微生物がマウスのALSを調節する
免疫学:多発性硬化症の動物モデルにおける制御性CD8+ T細胞
構造生物学:陽イオン–塩素イオン共輸送体の構造
材料科学:厚い有機エレクトロニクスデバイス
工学:デジタルマイクロ流体工学
ソフトマテリアル:フレキシブルなポンプ
社会科学:富のわずかな不平等が役に立つ理由
分子生物学:ポリユビキチンシグナルの構造をマッピングする方法