Nature ハイライト
健康科学:世界の乳幼児死亡の不均衡
Nature 574, 7778
多くの国々で、過去数十年間に乳幼児の生存が国家レベルで改善されてきたが、地域的な進捗には今なお大きなばらつきがある。5歳未満児(乳幼児)の予防可能な死亡を2030年までに国際連合の持続可能な開発目標(ゴール3)のターゲット3.2のとおりに減少させる取り組みに情報をもたらすため、S Hayたちは今回、地球統計学的モデルを用い、99の低中所得国の5歳未満の乳幼児に関して、2000年から2017年までの死亡率および死亡数の高分解能の地図を製作した。それらの地図から、2030年までに乳幼児死亡率を低下させることに向けた進捗の程度には、一部の国では、いまだに大きな地理的不均衡が存在することが明らかになった。死亡率の高い地域、死亡率削減の進捗の代表例、地理的不均衡を特定することにより、研究チームは、究極的にはさらに的を絞った介入および公衆衛生投資に情報をもたらすことになると期待している。
2019年10月17日号の Nature ハイライト
健康科学:世界の乳幼児死亡の不均衡
加齢:RESTと神経興奮は寿命に影響を及ぼす
量子物理学:超固体性を探る
大気科学:清浄な領域における大気中の新たな粒子の広範囲の形成
感染症:アフリカのマラリア媒介蚊は風に運ばれて移動する
進化遺伝学:平行進化の経路
神経科学:ニューロン膜電位の単一光子顕微鏡画像化
発生生物学:ヒトの脳発生は他の大型類人猿からどのように分岐したか
胚形成:カスパーゼ-8を介したネクロトーシス細胞死の調節
がんゲノミクス:SF3B1の変異が腫瘍発生を促進する仕組み