Nature ハイライト
医学研究:動員された筋膜による深部創傷のパッチ修復
Nature 576, 7786
皮膚の創傷修復には瘢痕の形成が関わっている。瘢痕は、コラーゲンを産生する真皮の繊維芽細胞によって作られると考えられている。しかし、Y Rinkevichたちは今回、この考えは表層の小さな創傷については当てはまる一方、皮膚移植に関連するような、より大きくより深い創傷の補修には、皮膚の下にある浅筋膜が関与することを実証している。筋膜に由来する繊維芽細胞は、これらの創傷部位内に移動し、神経や血管、細胞外マトリックスを含む周囲のゼリー状マトリックスを引き込んで、これが栓となり、創傷に封がされることが分かった。今回の知見は、開放創の治療に関して臨床的な意味を持つ可能性がある。
2019年12月12日号の Nature ハイライト
物性物理学:ギャップを飛び越える
ナノスケール材料:ナノスケールの電磁気学
材料科学:湿性煙道ガス中でCO2を捕捉する材料の探索のための金属有機構造体のコンピューターライブラリーのマイニング
進化学:ギガントピテクス属の近縁動物が明らかに
神経科学:脳における行動の諸変数の集団的表現
医学研究:動員された筋膜による深部創傷のパッチ修復
免疫学:抗腫瘍CAR T細胞療法の改善
遺伝学:ヒトの発生におけるクロマチン構造の獲得
微生物学:酸素発生型光合成の出現時期は再検討すべきか
構造生物学:マラリア原虫の薬剤抵抗性機構
構造生物学:T7SSの原子レベルの構造