Nature ハイライト
遺伝学:ヒトの発生におけるクロマチン構造の獲得
Nature 576, 7786
ヒトの染色体は、CTCFなどのタンパク質によって、トポロジカルドメイン(TAD)として知られる自己相互作用領域に組織化される。今回J Liuたちは、マウスの精子とは異なり、ヒトの精子にはこのようなクロマチンドメインとCTCFが存在しないことを見いだしている。このため、受精したヒト胚は明確に3D組織化せず、3D組織化は発生過程を通じてゆっくりと出現する。ヒトとマウスのもう1つの違いは、ヒトでは接合子ゲノム活性化(ZGA)の際にCTCF発現が非常に上昇するため、TADの形成にはZGAが不可欠であることである。
2019年12月12日号の Nature ハイライト
物性物理学:ギャップを飛び越える
ナノスケール材料:ナノスケールの電磁気学
材料科学:湿性煙道ガス中でCO2を捕捉する材料の探索のための金属有機構造体のコンピューターライブラリーのマイニング
進化学:ギガントピテクス属の近縁動物が明らかに
神経科学:脳における行動の諸変数の集団的表現
医学研究:動員された筋膜による深部創傷のパッチ修復
免疫学:抗腫瘍CAR T細胞療法の改善
遺伝学:ヒトの発生におけるクロマチン構造の獲得
微生物学:酸素発生型光合成の出現時期は再検討すべきか
構造生物学:マラリア原虫の薬剤抵抗性機構
構造生物学:T7SSの原子レベルの構造