Nature ハイライト

構造生物学:T7SSの原子レベルの構造

Nature 576, 7786

マイコバクテリアのVII型分泌装置(T7SS)は膜に埋め込まれた多成分複合体で、発病に重要な病原性因子の輸送に働いている。S Geibelたちは今回、クライオ(極低温)電子顕微鏡を用いて、そのESX-3コア複合体の原子分解能での構造を初めて報告している。この結果によって、この装置の分子構造が解かれ、以前は知られていなかったが分泌に必須のATPアーゼドメインなど、その作用機構について新しい手掛かりが得られた。この構造からすると、T7SSの全体構造はこれまでに解かれた他の全ての細菌分泌装置とは異なっているようだ。

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