Nature ハイライト
気候科学:グリーンランド氷床からの質量損失は間もなく過去1万2000年で最大に
Nature 586, 7827
グリーンランド氷床は質量を失い続けており、海水準の上昇に寄与している。しかし、現在の質量損失速度や将来予測される質量損失速度が、完新世の変動と比べて並外れているかどうかはよく分かっていない。今回J Brinerたちは、グリーンランド南西部の高分解能シミュレーションを用いて、最近の質量損失が過去1万2000年間に起こったあらゆる質量損失よりも大きく、21世紀の質量損失が完新世の値を超えることを示している。グリーンランド氷床の質量損失は、温室効果ガスの排出量が少ないシナリオでは3分の1程度しか増えないが、極端に排出量が多いシナリオでは6倍増える可能性がある。
2020年10月1日号の Nature ハイライト
ナノスケール材料:単層グラフェンを用いたマイクロ波検出器
化学:酵素を用いる合成化学
気候科学:グリーンランド氷床からの質量損失は間もなく過去1万2000年で最大に
神経科学:解離状態の神経リズム
幹細胞:単一細胞レベルでの細胞の再プログラム化
微生物学:微生物相を介した腸の修復
コロナウイルス:SARS-CoV-2薬の大規模スクリーニング
免疫学:ヒトにおけるインフルエンザワクチン接種に対する胚中心B細胞応答
創薬:抗生物質の全合成
構造生物学:de novoなDNAメチル化