Nature ハイライト
構造生物学:de novoなDNAメチル化
Nature 586, 7827
de novo型DNAメチルトランスフェラーゼDNMT3Aとその補助サブユニットDNMT3Bは、哺乳類の発生に必須である。これらの酵素はヌクレオソームに結合するが、離れて配置されたヌクレオソーム間をつなぐリンカーDNAをメチル化する。今回K MelcherとP Jonesたちは、DNMT3AとDNMT3B、それにリンカーDNAが側面に位置するヌクレオソームコア粒子からなる三重複合体のクライオ電子顕微鏡構造を決定した。DNMT3Bのcatalytic-likeドメインは、ヌクレオソームコアの酸性パッチに結合していて、DNMT3Aが接近可能なリンカーDNAへ結合するように方向を決めている。この配置は、de novoメチル化が起こるには、ヌクレオソームのDNAをヌクレオソームコアに対して動く必要があることを示唆している。
2020年10月1日号の Nature ハイライト
ナノスケール材料:単層グラフェンを用いたマイクロ波検出器
化学:酵素を用いる合成化学
気候科学:グリーンランド氷床からの質量損失は間もなく過去1万2000年で最大に
神経科学:解離状態の神経リズム
幹細胞:単一細胞レベルでの細胞の再プログラム化
微生物学:微生物相を介した腸の修復
コロナウイルス:SARS-CoV-2薬の大規模スクリーニング
免疫学:ヒトにおけるインフルエンザワクチン接種に対する胚中心B細胞応答
創薬:抗生物質の全合成
構造生物学:de novoなDNAメチル化