Nature ハイライト
天体素粒子物理学:暗黒物質の量子的な探索
Nature 590, 7845
今回K Backesたちは、HAYSTAC検出器を用いた暗黒物質の量子増強探索について報告している。標準量子雑音限界を克服できる今回の計測機器がなければ詳しく調べるのに何年もかかると思われる質量ウインドウにわたって、アクシオンの証拠は見つからなかった。量子限界は、アクシオンに鋭敏なマイクロ波共振器のモードの零点ゆらぎから生じる。量子限界は、言い換えれば最高探索速度であり、著者たちはスクイーズド共振器状態を用いることでこの速度限界を克服した。今回の結果は、量子工学的技術が暗黒物質探索に役立つことを示した最初の例であり、この手法が将来の実験に有益である可能性を示唆している。
2021年2月11日号の Nature ハイライト
天体素粒子物理学:暗黒物質の量子的な探索
超伝導材料:モアレ3層グラフェンにおける超伝導
光学・フォトニクス:汎用3D撮像プラットフォーム
化学:単純な塩から複雑な結晶を作る
古生物学:ハラミヤ類の謎が解けた
集団遺伝学:豊富な表現型情報を持つ多様な人々から得たTOPMedゲノム
脊髄損傷:脊髄刺激によって脊髄損傷による血圧不安定性を阻止する
コロナウイルス:弱毒生黄熱ウイルス17D株(YF17D)ベクターを用いるSARS-CoV-2ワクチン
代謝:インスリン受容体シグナル伝達についての概念を見直す
分子生物学:空間的ゲノミクス