Nature ハイライト
心血管疾患:MARK4は微小管の脱チロシン化を変化させて虚血性心不全を調節する
Nature 594, 7864
微小管の脱チロシン化は、心不全時の心筋細胞の収縮性に影響を及ぼし、以前の研究では、この脱チロシン化を低下させると、心筋細胞の収縮性と健康転帰を改善できることが示されている。X Liたちは今回、マウスにおいて、MARK4が心筋梗塞後の微小管脱チロシン化の主要な調節因子であることを明らかにしている。MARK4は、MAP4と微小管の結合を調節して、VASH2が脱チロシン化を行うために微小管へ接近することを調整する。マウスでMARK4を欠損させると、梗塞のサイズや心臓リモデリングの量に影響を与えることなく、急性心筋梗塞後の左心室駆出率の低下が抑えられた。
2021年6月24日号の Nature ハイライト
量子物理学:最大規模の量子チップを用いた量子シミュレーション
物性物理学:電子に引きずられる光子
材料科学:動作中の電池を詳しく調べる
化学:分子ポンプ
発生生物学:毛包発生の「テレスコープ」モデル
コロナウイルス:多量体フェリチンナノ粒子ベースの汎ベータコロナウイルスワクチンの候補の開発
心血管疾患:MARK4は微小管の脱チロシン化を変化させて虚血性心不全を調節する
がん:肝臓に常在するナチュラルキラー細胞はがん細胞の休眠を維持する
分子生物学:Spo11によるDNAギャップの形成
構造生物学:神経伝達物質がその受容体を介してシグナルを伝える仕組み
構造生物学:グルタミン酸シグナル伝達の複雑さ