Nature ハイライト
化学:工業用プロパン脱水素化向けの単純かつスケーラブルな触媒の作製
Nature 599, 7884
プロペンは、日常生活で使用される材料や製品を製造するのに2番目に重要な化学物質である。プロペンは主に、毒性や価格の高さ、再生困難といった問題を持つ触媒を用いたプロパンの脱水素化によって得られている。今回E Kondratenkoたちは、ZnO層をゼオライト層または一般的な金属酸化物層の上流に配置して550°C以上で還元処理すると、担持されたZnOx種が得られることを報告している。これらの種は、ZnOから生成されたZn原子と担体のOH基との反応を通して形成され、得られた単純かつ安価な触媒は、工業的に妥当な条件下で試験において、類似の市販触媒と比較して同等の選択率と3倍高い生産性を示した。
2021年11月11日号の Nature ハイライト
物性物理学:超伝導カゴメ物質における電荷秩序
化学:工業用プロパン脱水素化向けの単純かつスケーラブルな触媒の作製
気候科学:最終氷期極大期以降の全球表面温度の再構築
進化学:転がる苔虫は化石を生ぜず?
ゲノミクス:タリム盆地のミイラの意外な起源
植物科学:根の成長のための複雑なオーキシンシグナル伝達
コロナウイルス:COVID-19におけるウイルス誘導性老化
腫瘍生物学:カロリー制限は脂質代謝の脱調節を介して腫瘍増殖を減少させる
細胞生物学:Nf1タンパク質の構造
構造生物学:カイニン酸受容体での神経伝達の調節