Nature ハイライト 遺伝:数でみる変異 2007年1月4日 Nature 445, 7123 遺伝学の理論計算は、ゲノム中のヌクレオチド辺りの突然変異率uの推定値を基本にしているものが多いが、これまでは間接的な推定値しか得られていなかったため、その値には異論があった。今回、変異を蓄積しやすい系統のショウジョウバエのゲノムで突然変異によるDNAの変化を詳しく調べることにより、塩基対当たりの突然変異率の直接的な推定値が初めて得られた。この新しい推定値は比較的高いことから、有害突然変異を排除する選択が性と組み換えの進化に有利になるよう働いていることが示唆される。 2007年1月4日号の Nature ハイライト 医学:がんの幹細胞 物理:小さい孔を通る光 進化:酸素を取り込んだ膜タンパク質 宇宙:パルサーが高速で自転する訳 量子情報科学:量子計算の間違いをなくす 進化:化石の歯を調べる最先端の手法 遺伝:数でみる変異 生理:ヒトをかぎつける遺伝子 細胞:鉄のリベットをもつ古細菌 目次へ戻る