Nature ハイライト

進化:化石の歯を調べる最先端の手法

Nature 445, 7123

古生物学では、化石の歯とそれに似た現生動物の歯を念入りに比較対照して、絶滅した動物の食餌内容を再構築すると、その生活様式を知るヒントが得られることがある。これよりも作業時間が少なくてすみ、正確さも上回っていそうな新手法が、今回報告された。この方法は、計81種の食肉類と齧歯類から得た歯の441のデジタル画像からまとめられた「バーチャル」な歯のデータベースに基づいている。食肉類と齧歯類の歯の比較からは、歯冠の表面の複雑さがその動物の食餌内容を直接反映していることが明らかになった。現生種がそれぞれに採用している食餌内容が非常に多様であることから、今回の新手法は、現生種の中によく似た動物がいないような化石を調べる場合に特に役立つと考えられる。

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