Nature ハイライト 宇宙:パルサーが高速で自転する訳 2007年1月4日 Nature 445, 7123 パルサーは自転する中性子星で、大質量星が重力崩壊した後に生まれ、その際には高速で自転している。自転周期は初め300ミリ秒程度である。一般的には、パルサーは元の星の角運動量が保存されたために自転していると考えられている。しかし、星の進化に関する確立した理論では、起きるはずのこうした高速自転の分布をうまく説明できない。BlondinとMezzacappaは今回、超新星の重力崩壊で生じる不安定性によっても、この高速の自転が起こりうることを突き止めた。この機構では、球対称の計算初期条件から出発しても、観測結果に矛盾しない最終的な自転周期が生じる。 2007年1月4日号の Nature ハイライト 医学:がんの幹細胞 物理:小さい孔を通る光 進化:酸素を取り込んだ膜タンパク質 宇宙:パルサーが高速で自転する訳 量子情報科学:量子計算の間違いをなくす 進化:化石の歯を調べる最先端の手法 遺伝:数でみる変異 生理:ヒトをかぎつける遺伝子 細胞:鉄のリベットをもつ古細菌 目次へ戻る