Nature ハイライト 材料:超薄膜で分子を分けてみる 2007年2月15日 Nature 445, 7129 生体分子を精製、処理、同定する手法は、ますます小型化と自動化が進んでいる。マイクロ流体系に容易に組み込むことのできる効率的なフィルター材料があれば、こうした改良努力に大いに役立つだろう。ロチェスター大学の研究チームが今回、孔径を制御できるシリコン超薄膜を開発し、この薄膜を使ってタンパク質を大きさと電荷の違いによって分別した。この薄膜は、濾過速度を最大限に高め、タンパク質の損失を最低限に抑えるために分子と同程度の15 nmの厚さしかないにもかかわらず、極めて強靭である。この薄膜は安価に製造でき、シリコンを基盤にしているので、マイクロ流体デバイスでの使用に適している。 2007年2月15日号の Nature ハイライト 動物の集団行動:一致団結の妙 物理:プラズマで速やかに加速 地球:地球の音楽 環境:進化の潜在能力を調べる 進化:こいつは家族ではない 宇宙:暗黒物質の最も多い銀河 化学:電池1個で動く有機回路 材料:超薄膜で分子を分けてみる 細胞:結節性硬化症にかかわるタンパク質 目次へ戻る