Nature ハイライト

環境:茶色の水

Nature 450, 7169

北米と北欧の氷河作用を受けた辺鄙な地域の多くで、表面水の色が溶存有機炭素濃度の上昇につれて、より茶色くなっているという報告が増えてきている。こうした影響を説明するため、最近の気候変化を含めていくつかの仮説が提案されているが、この問題についてはまだ議論が続いている。500カ所以上の人里離れた湖と川から得た時系列データを使った新しい調査を簡単なモデルと組み合わせて、溶存有機炭素濃度の増加が、実際に大気降下物の硫黄含有量と海塩含有量の減少と密接に関係していることが今回示された。それゆえ、溶存有機炭素濃度は、19世紀中の酸性雨が始まる前に典型的であったと思われるレベルに戻りつつあるのかもしれない。

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