Nature ハイライト 物理:超伝導をつくる糊 2007年12月13日 Nature 450, 7172 高温超伝導の分野で現在最も激しい議論が交わされている問題はおそらく、電子を結合して超伝導電子対をつくる超伝導の「糊」の微視的な起源に関するものである。その主な候補は、格子振動(フォノン)とスピン励起であり、また、媒介するものがない対形成という可能性もある。Niestemskiたちは、PLCCOとして知られている電子ドープ超伝導体に関する、高い空間分解能と再現性を実現した分光学的研究の結果を報告し、10.5±2.5 meVに、この物質の電子の集団励起モードがあることを明らかにした。この結果は、このモードが電子を起源とし、おそらく超伝導の「糊」であるということと矛盾せず、フォノンよりもスピン励起が関係していることと一致する。 2007年12月13日号の Nature ハイライト 進化:母の負担 物理:はぐれ波を捕まえろ 宇宙:ハローにハロー! 進化:哺乳類の系図 遺伝:場所を求めて押し合いへし合い 宇宙:土星に見つかったもう1つの環 物理:超伝導をつくる糊 気象:熱帯低気圧のリモートコントロール 医学:マラリア原虫が宿主体内で示す3つの状態 細胞:マイクロRNAのそっくりさん 目次へ戻る