Nature ハイライト 工学:さらによいバイオ燃料を求めて 2008年1月3日 Nature 451, 7174 「高級」アルコールは、エネルギー密度が高く吸湿性が低いことから、バイオ燃料としてのメリットがエタノールよりも高く、「分枝」アルコールは対応する直鎖アルコールと比べてオクタン価が高い。しかし、高級アルコールや分枝アルコール類は、自然界の微生物を使って経済効率よく生合成することができなかった。今回、大腸菌株の1つを遺伝子操作することにより、高級アルコールであるイソブタノール、1-ブタノール、2-フェニルエタノールなどを、再生可能な資源であるグルコースから産生する株が作り出された。この方式は、アミノ酸生合成経路の中間体を流用して目的のアルコールを合成するもので、微生物発酵による大規模なバイオ燃料生産を促進する可能性がある。 2008年1月3日号の Nature ハイライト 生理:昆虫の浮気を防止する受容体 宇宙:ついに見つかった若い太陽系外惑星 材料:ナノクラスター構造体 気候:秋の温暖化 気候:上に行くほど暖かい 地球:誘発地震が遅れて起こる理由 医学:ダウン症候群が癌予防の道標に 細胞:NUMBの抗癌作用 工学:さらによいバイオ燃料を求めて 目次へ戻る