Nature ハイライト 宇宙:太陽系外惑星で見つかった高速の水素 2008年2月21日 Nature 451, 7181 太陽系外惑星HD 209458bは原子状水素の巨大な雲に取り巻かれていて、この雲は恒星円盤よりも広い領域を覆っている。この惑星が親星の前面を通過するときに観測されたスペクトル線によって、惑星から遠く離れた位置で高速運動する原子状水素の存在が明らかになり、惑星の外気圏から水素原子が散逸し親星の輻射圧で加速されているものと説明されていた。Holmströmたちは、太陽系では太陽風の高エネルギーイオンが中性の惑星大気にぶつかる場所ではどこでも高エネルギー中性原子がみられるという事実に基づいて、この説明とは別のモデルを提案している。このモデルでは、恒星風の粒子が外気圏の中性水素から電子を奪い、高エネルギー中性原子が生まれるとしている。 2008年2月21日号の Nature ハイライト 化学:切れてもくっつくゴム 遺伝:ヒトの移動を物語る遺伝子 細胞:由緒ある細胞小器官 医学:インスリン抵抗性とO-GlcNAcの役割 宇宙:太陽系外惑星で見つかった高速の水素 進化:飛翔の進化を見直す 医学:次の新興感染症はどこで? 脳:神経幹細胞と学習 目次へ戻る