Nature ハイライト 植物:気孔のイオンチャネル 2008年3月27日 Nature 452, 7186 葉の裏側にある気孔は、植物と大気との間で行われる二酸化炭素と水の交換を制御している。気孔の開口の度合いは、孔辺細胞の細胞膜を通過するイオンと代謝物の輸送によって調節されている。ちょっと意外ではあるが、これまでに植物細胞膜の陰イオンチャネルのサブユニットはクローン化されたことがなく、動物の陰イオンチャネルのホモログは植物で機能するイオンチャネルをコードしていないことが明らかにされている。今回、2つの研究グループが別々に、S型陰イオンチャネル機能の重要な要素であり、さまざまな生理的あるいはストレス刺激に対応して起こる気孔閉鎖に必要なタンパク質を同定した。SLAC1と名付けられたこのタンパク質は、真菌や細菌のジカルボン酸/リンゴ酸輸送タンパク質の遠縁のホモログである。 2008年3月27日号の Nature ハイライト 視覚:上を見るためのニューロン 物理:電子スピンを制御する 医学:肥満が複雑になってきた 生理:幹細胞放出は概日リズムにのって 化学:マンニッヒ反応を充実させる 古気候:海洋における段階的酸素化 神経:匂いの感じ方の性差 植物:気孔のイオンチャネル 目次へ戻る