Nature ハイライト 宇宙:火星表面の水 2008年7月17日 Nature 454, 7202 火星探査機フェニックスは、溶け去る前の水氷らしきものの画像を送信してきている。一方、水が存在した太古の火星に対する我々の知識は、火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)搭載の測定機器によって大きく向上した。火星表層間にある含水ケイ酸塩鉱物(フィロケイ酸塩鉱物)の存在は、過去に液体の水と岩石との間にあった相互作用の記録を保持している。フィロケイ酸塩鉱物は、火星のいちばん古い地質年代、ノアキス紀から残っている古い地域に限定されており、これまでのデータからは、フィロケイ酸塩鉱物の種類が比較的限られていることが示唆されていた。探査機MROからの最新の分光分析データは、フィロケイ酸塩鉱物がノアキス紀にできたという点では一致しているが、地表を含む、原始火星の地殻全体にわたって活発な水理作用が広範囲に存在したことを示す、より多様な鉱物種の存在を示している。 2008年7月17日号の Nature ハイライト 細胞:細胞周期では正のフィードバックが歩調を合わせている 細胞:姉妹染色分体を一緒にする 宇宙:強い銀河磁場の起源を探る 宇宙:火星表面の水 地球:マグマが引き金 生態:樹木が窒素固定を行う条件 発生:椎骨の数が決まる仕組み 心理:報酬について考える 生理:初期のタンパク質合成 目次へ戻る