Nature ハイライト 地球:マグマが引き金 2008年7月17日 Nature 454, 7202 海水に溶解している酸素の枯渇と、おそらく一次生産の増加か生産物保存過程の強化によって生じた大量の有機物の海洋底への埋没は、過去に度々起こっている。このような海洋無酸素事変(OAE)は気温の上昇、高濃度の大気中CO2、大量絶滅と同時に起こることが多い。OAE2として知られている事象は、約9,350万年前のセノマニアン/チューロニアン境界で起き、主に海洋無脊椎動物に影響を及ぼした絶滅事件と同時期である。何がOAE2を引き起こしたのかはわかっていないが、大規模な火山活動が原因ではないかと推測されている。S TurgeonとR Creaserは今回、OAE2の始まりと火山活動との間にはっきりしたつながりがあることを、有機物に富んだ黒色頁岩に記録された海水のオスミウム同位体比という直接的な代理指標を用いて明らかにした。 2008年7月17日号の Nature ハイライト 細胞:細胞周期では正のフィードバックが歩調を合わせている 細胞:姉妹染色分体を一緒にする 宇宙:強い銀河磁場の起源を探る 宇宙:火星表面の水 地球:マグマが引き金 生態:樹木が窒素固定を行う条件 発生:椎骨の数が決まる仕組み 心理:報酬について考える 生理:初期のタンパク質合成 目次へ戻る