Nature ハイライト 生態:樹木が窒素固定を行う条件 2008年7月17日 Nature 454, 7202 温帯林や熱帯林での窒素固定は、海洋環境とは異なり、需要と供給の法則に従わないらしい。大気中の窒素を固定する細菌と共生する樹木は、土壌中に窒素分が少ない温帯の成熟林よりも、窒素が豊富な熱帯のほうに多い。この見かけ上の矛盾の説明として考えられるのは、温度とリン量という2つの因子をさらに取り込んだモデルである。リン酸が欠乏した土壌では、窒素固定植物は、リン酸獲得能が増強されるという優位性があると考えられる。また、高緯度地方では、窒素固定が温度によって制限されている可能性がある。 2008年7月17日号の Nature ハイライト 細胞:細胞周期では正のフィードバックが歩調を合わせている 細胞:姉妹染色分体を一緒にする 宇宙:強い銀河磁場の起源を探る 宇宙:火星表面の水 地球:マグマが引き金 生態:樹木が窒素固定を行う条件 発生:椎骨の数が決まる仕組み 心理:報酬について考える 生理:初期のタンパク質合成 目次へ戻る