Nature ハイライト 進化:リボンのような謎の尾羽 2008年10月23日 Nature 455, 7216 非鳥類獣脚類から鳥類への移行に、新たな側面があるらしいことがわかった。中国のジュラ紀中期から後期の地層で、ハトほどの大きさで羽毛をもつ奇妙な恐竜が見つかったのである。始祖鳥よりも少し古い時代に生息していたこの恐竜は、尾が短く、リボン状の極めて長い尾羽4本をもつなど、さまざまな面で鳥類に似ている。しかし、ミクロラプトルなどの鳥類に近い恐竜の四肢にあるような飛羽は認められない。現生鳥類の長い尾羽はたいてい装飾用であり、この恐竜でも同様だったと考えられる。この新たな化石によって、恐竜から鳥類への初期進化史はさらに複雑なものになった。 2008年10月23日号の Nature ハイライト 腫瘍:がんの大規模ゲノミクス研究 宇宙:銀河の形成はもっと単純 進化:リボンのような謎の尾羽 量子情報科学:移動する記憶 化学:遷移金属で触媒酸化 進化:光合成の始まりはもっと遅かった 医学:糖尿病に立ち向かう微生物 医学:関門を突破する 植物:被子植物の受精の仕組み 目次へ戻る