Nature ハイライト 植物:被子植物の受精の仕組み 2008年10月23日 Nature 455, 7216 重複受精は生物学的に極めてまれな生殖様式で、被子植物の進化にとって重要な革新的機構と考えられている。重複受精では、動物の受精とは違って、不均等な娘細胞が選択的に分裂することにより、一対の精細胞が作られる。今回、新規なFボックスタンパク質FBL17が、シロイヌナズナでの2個の精細胞産生を促すことが明らかになった。FBL17は、雄性生殖細胞にあるサイクリン依存性キナーゼ阻害物質KRP7を標的とする。被子植物の細胞周期調節機構は、酵母と動物細胞の間で進化上よく保存されている。今回の研究は、特殊な環境に合うように調節機構が進化する仕組みを明らかにしている。 2008年10月23日号の Nature ハイライト 腫瘍:がんの大規模ゲノミクス研究 宇宙:銀河の形成はもっと単純 進化:リボンのような謎の尾羽 量子情報科学:移動する記憶 化学:遷移金属で触媒酸化 進化:光合成の始まりはもっと遅かった 医学:糖尿病に立ち向かう微生物 医学:関門を突破する 植物:被子植物の受精の仕組み 目次へ戻る