Nature ハイライト 化学:遷移金属で触媒酸化 2008年10月23日 Nature 455, 7216 人工光合成の経路として関心がもたれている、水から酸素分子への光触媒酸化や、金属表面上での二原子酸素の活性化をはじめとする多くの重要な生物学的また化学的過程は、遷移金属の末端オキソ錯体が関与していると考えられている。Poverenovたちは今回、有用な特徴をもっていそうな白金系酸化剤の合成について報告している。これは、電子受容性の配位子骨格によって安定化されていないd6 Pt(IV)末端オキソ錯体であり、安定化されていないために、分子間および分子内酸素供与体として、また求電子体としての反応性を示す。この錯体は、水の活性化を経て末端ジヒドロキソ錯体も生成する。これは、水の酸化などの触媒反応の機構に関係があるかもしれない。 2008年10月23日号の Nature ハイライト 腫瘍:がんの大規模ゲノミクス研究 宇宙:銀河の形成はもっと単純 進化:リボンのような謎の尾羽 量子情報科学:移動する記憶 化学:遷移金属で触媒酸化 進化:光合成の始まりはもっと遅かった 医学:糖尿病に立ち向かう微生物 医学:関門を突破する 植物:被子植物の受精の仕組み 目次へ戻る