Nature ハイライト 宇宙:星形成での自己重力 2009年1月1日 Nature 457, 7225 恒星や惑星は、分子雲の分裂によって生成された高密度分子ガスのコアが重力収縮して形成される。自己重力は、星形成の後期では主要因子であることが知られているが、もっと早い時期、そしてもっと大きな長さスケールでの重要性は、はっきりしていなかった。Goodmanたちは、従来得られていた高いダイナミックレンジのスペクトル線マップの「系統樹」解析を新たに行い、星形成が起きている分子雲L1448内部のガスの階層構造を明らかにしたことを報告している。この解析結果から、すべての領域においてではないが、観測で調べられたあらゆるスケールで、自己重力が重要な役割を果たしていることが示された。この結果は、自己重力を生じているのがわかった物質の量は現在のモデルの予測よりも少ないものの、「乱流分裂」を支持するモデルと定性的に一致している。 2009年1月1日号の Nature ハイライト 細胞:がん幹細胞の自己複製 細胞:DNA二本鎖切断の新しい修復経路 宇宙:星形成での自己重力 量子情報科学:限界までスクイーズする 行動進化学:いい人であることの御利益 視覚:画像を作り上げる 免疫:エイズワクチンの見直し 細胞:骨髄のニッチ 細胞:バーシカンが転移を進める 目次へ戻る