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医学:プリオンはアルツハイマー病にも関係する

Nature 457, 7233

アルツハイマー病では、可溶性アミロイドβ(Aβ)ペプチドオリゴマーが中心的な役割を果たすという仮説は十分に立証されているが、Aβオリゴマーが神経細胞に影響を及ぼす際の基盤となる仕組みは明らかにされていない。可溶性Aβオリゴマーに対して高い親和性をもつ細胞表面受容体が神経細胞上に存在することの証拠がいくつか示されており、これがアルツハイマー病の病態の中心となると考えられている。今回、細胞のプリオンタンパク質PrPCがその受容体候補であることが突き止められた。脂質ラフトと会合する細胞膜糖タンパク質であるPrPは、Aβオリゴマーと高い親和性で選択的に結合し、ペプチドの有害な作用を仲介する。今回の結果は、PrPCに特異的な薬物がアルツハイマー病に対する治療薬となる可能性を示しており、また、感染性プリオン病とアルツハイマー病との予想外のつながりを示している。

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