Nature ハイライト 医学:マラリア原虫のタンパク質輸送装置 2009年6月18日 Nature 459, 7249 赤血球に感染しているマラリア原虫は、寄生体胞という構造中にあって、そこから多くのタンパク質を宿主細胞の細胞質内に送り込む。このようなタンパク質は、プラスモジウム(Plasmodium)属原虫の毒性と生存能力に重要な役割をもつ。今回、この過程にかかわる輸送装置が同定された。PTEX(Plasmodium Translocon of EXported proteins)と名付けられたこの装置は、寄生体胞膜にあってATPをエネルギー源とする複合体であり、抗マラリア薬の新たな標的となる可能性がある。 2009年6月18日号の Nature ハイライト 進化:恐竜の手の内 医学:マラリア原虫のタンパク質輸送装置 細胞:リステリアの二重生活 宇宙:潮汐作用で生じるイオの火山活動 物理:ナノ機械振動 気候:季節の調整 進化:皆それぞれが個体 遺伝:神経芽細胞腫でみられるコピー数多型 植物:ヒナゲシの自己認識 目次へ戻る