Nature ハイライト 物理:ナノ機械振動 2009年6月18日 Nature 459, 7249 純粋に量子力学的な振動運動をする微小な機械構造を作ることは、基礎科学の観点からも、また可能と考えられる応用という立場からしても、物理学の長年にわたる目標である。それと並んで同じくらい重要な目標は、このような微小運動を観測し、制御する仕組みの開発である。LaHayeたちは、微小な機械共振器を超伝導二準位量子系(キュービット)と結合させて、この目標に向かう重要な進展を成し遂げた。超伝導性キュービットの状態は、共振器の振動への影響を通して測定できる。このような結合した装置構成によって、最終的にはエキゾチックな量子運動状態を調製し、測定することが可能になるだろう。 2009年6月18日号の Nature ハイライト 進化:恐竜の手の内 医学:マラリア原虫のタンパク質輸送装置 細胞:リステリアの二重生活 宇宙:潮汐作用で生じるイオの火山活動 物理:ナノ機械振動 気候:季節の調整 進化:皆それぞれが個体 遺伝:神経芽細胞腫でみられるコピー数多型 植物:ヒナゲシの自己認識 目次へ戻る