Nature ハイライト 気候:季節の調整 2009年6月18日 Nature 459, 7249 約3,350万年前、つまり始新世から漸新世への遷移期に、地球の気候は「温室」状態から「氷室」状態に切り替わった。ほぼこの時期に、大気中のCO2の減少とともに、大陸規模の氷床が南極大陸に出現した。しかし、その時期に気候に何が起こったか、特に北半球高緯度域についてわかっていることは比較的少ない。Eldrettたちは、北半球の状態をより詳しく調べるために、ノルウェー・グリーンランド海の海洋堆積物に保存されている陸域の胞子と花粉の分析を行った。その結果、始新世から漸新世への遷移に先立って、最も寒い月の平均温度が約5 °C下がり、季節的な変動が大きくなったことがわかった。 2009年6月18日号の Nature ハイライト 進化:恐竜の手の内 医学:マラリア原虫のタンパク質輸送装置 細胞:リステリアの二重生活 宇宙:潮汐作用で生じるイオの火山活動 物理:ナノ機械振動 気候:季節の調整 進化:皆それぞれが個体 遺伝:神経芽細胞腫でみられるコピー数多型 植物:ヒナゲシの自己認識 目次へ戻る