S Lvたちは、性質がよくわかっていてゴム状弾性をもつ人工タンパク質GB1を、昆虫がもつタンパク質レジリンと組み合わせ、筋肉の受動的弾性の大部分を支配しているタンパク質であるタイチンの分子構造を模倣する人工タンパク質を作製した。この新しいタンパク質は、構造化されたドメインと構造化されていないドメインが組み合わされており、架橋させて固体にできる。そうして作られる生体材料は、ひずみが小さい場合には弾力性があり、ひずみが大きい場合には伸展性があって粘り強く、筋肉の受動的特性を模倣しており、人工筋肉の骨格や基質として組織工学での使用に適している可能性がある。