Nature ハイライト

細胞:mtDNAの交換

Nature 465, 7294

ミトコンドリアDNA(mtDNA)に生じた突然変異は母親から子孫へと受け継がれて、神経、筋や心臓の障害、難聴および2型糖尿病のような遺伝病のよくみられる原因となっている。最近、非ヒト霊長類で、このような変異の伝搬が核移植技術によって防止できることが示された。今回、その概念検証実験が範囲を広げて、ヒトの胚で行われた(go.nature.com/xqgWXfを参照)。ニューカッスル大学などの混成チームは、ヒトの接合子間で前核移植を行い、in vitroで胚盤胞期まで発生させた。ドナー接合子mtDNAの持ち込みはごくわずかであることから、この技術により、ヒトのmtDNA疾患の遺伝を防止できるようになるかもしれない。

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